いつかお店を開くために、調理師学校に入って就職活動中
ホテルにしたらいいのか街場のレストランで働いた方がいいのか、どっちなんだろう。
ホテルで基本を身に付けてからレベルの高いレストランで修業するのが普通っていうし、最初はホテルでもいいのかな~
誰か意見ください。
結論から言いますと、ホテルで働いても大した技術は身に付きません。
なので、一流の料理人を目指すのであれば、「ホテルで下積みをしてからレストレンに就職しよう」なんてことは考えずに、すぐにでも尊敬するシェフの下で働くべきです。
ただ、一流のレストランはめちゃくちゃ厳しいので離職率も半端ないくらい高いです。それでも、一流の料理人を目指す覚悟があるのなら、レストランに就職すべきです。
僕が働いていたホテルは、ホテルのランキングでも最高ランクと評価されるくらいブランド力も強く、歴史もあり、高級感のあるホテルでした。
そのホテルの宴会調理の部署に配属され、主にウエディングやパーティー用の料理を作っていたのですが、何しろ出来合いのものが非常に多かったです。
野菜、魚はカットされたものが納入され、その数を数えて並べるのが仕事だったり、スープは封を開けて鍋に流すだけ、ケーキは冷凍されたものをカットするだけ、盛り付けはみんなで並んで順番に指定されたものを指定された場所に置くだけ。
全く技術が身に付かず、「歯車の一部」になった気分で、やりがいもなく、超絶つまらない日々を過ごしました。
調理師学校で就職活動に悩んでいる学生さんにおすすめの記事です。
料理人がホテルで修行するのって実際どうなの?技術は身につきません
ホテルで修行しても技術が身につかない理由を、下記ににまとめました。
外注ばかりで、出来合いのものが多い
冒頭にも書きましたが、ホテルで働き始めたころに、一番衝撃を受けたのは、出来合いのものがあまりにも多すぎる。ということです。
魚は三枚に卸されたもの、どころではなく、お客様に提供する大きさにまでカットされたものが納品されますし、ケーキは冷凍ものを解凍してカットするだけ。
スープや、フォンドヴォーなどの、味の核を担うものまでもがパックで届いたものを鍋に開けるだけ。というのは驚愕でした。
最後の味を決めるのは、もちろんホテルの料理人ですが、基本的に出来合いのものを提供することが多かったです。
数を数えるのが主な新人の仕事
基本的に新人の仕事は在庫管理と、食材を並べることでした。
料理にかかわることはほとんどありません。
包丁を一切使わずに一日が終わる。なんてことも珍しくありません。
包丁を使ったとしても、同じカットの繰り返し、単調な作業ばかりです。
盛り付けもみんなで並んで行うのですが、「あなたはにんじんね、あなたはズッキーニ」みたいな感じで一列に並んで決まった場所に置いていくだけ。作業です。料理じゃないです。
1カ月でメンタルをやられました。仕事を続けていく意味が見出せませんでした。
使えない食材はどんどん捨ててしまう。
ホテルは、質の良くない食材を提供してしまうと、即クレームにつながるので、使わない食材や、古くなったものはガンガン捨てます。
大量発注、大量生産なので、想像もできない量のゴミが出ます。
ありえない行為です。
命をいただいて料理をしている調理師としては、食材を無駄に捨ててしまうということは恥ずべき行為です。
長くいると、使わない食材は捨ててしまう、が普通になってきます。小さなレストランでは、これ絶対にNGなので気をつけましょう。
いかにして食材を活かすか、を最優先に考えて、まかないに回すようにしてください。
労働時間が圧倒的に少ない
最初の頃は、夢と希望を抱いて就職したわけですので、残業代なんてつかなくてもいいから、どんどんいろんなことに挑戦して技術を習得したいわけです。
それなのに、上司は時間になったら「帰れ!おい!帰れ!」です。
モチベーションがかなり下がりましたね。
ホテルも会社なので、コストカットや労働環境をよくするために残業はさせない。残業をさせないために外注が増え、出来合いのものばかり。
労働環境的には定時に帰れるので最高なのですが、技術を学びたい人にとっては、しょーもない職場でしかありませんでしたね。
待遇や給料はホテルのほうが圧倒的に良いです。
上記にも書きましたが、ホテルで働くことは、よほど忙しくない時は定時で上がれますし、福利厚生もしっかりしているので、一生を勤め上げる覚悟ならとても良い環境だと思います。
将来は家庭を持ち、子供を育てて、ということを考えるのなら労働環境の整っているホテルでの就職をオススメします。
ぼくは、一年間で貯金100万円が貯まりました。節約家なのでそんなに浪費はしなかった、ということもあるのですが、とくに不自由もなく過ごせて、お金に困ることもありませんでした。
料理長を目指す、というのも一つの選択ですし、ホテルでの就職を否定するわけではありません。
レストランで働くことを経験した今なら、ホテルで働き続けるのもありだったのかな~とも思います。
ガンガンやらせてもらえる環境で働くが正解です。
一流の料理人を目指すのなら、そんなにレベルが高くなく、ガンガン仕事を任せてもらえそうなカフェやレストランで働く、が一番いいのかなって思います。
自由の効く職場ならストレスもなく仕事ができますし、たくさんのことを経験できるので、必ず力になります。
もちろん、すべてのホテルが出来合いのものばかりの環境ではないと思いますし、手作りを売りにしていて、新人でもガンガン料理をやらせてもらえる、という職場はあると思います。
そこは絶対にあたりなので、辞めずに、自信が付いたら憧れのレストランで働くっていうステップを踏んでいった方がいいと思います。
ただ最初にも言いましたが、一流と呼ばれるレストランは本当に厳しいです。
特にシェフまで昇り詰めている人間は、変わっている人間が多いので、普通では通用しません。僕の働いていたレストランは3年で10人は辞めていましたね。
先日Facebookに上がっている写真を見たら、知っている人が一人もいませんでした。それくらい厳しいです。
本当にしんどいなら早めに辞めるべき
石の上にも3年とよく言いますが、そんなことはありません。
1年もいれば、絶対にここは自分には合わない、ということが分かると思います。毎日をマイナスな気持ちで過ごすのであれば、早めに転職を決めて次のステップへ進むべきです。
やりたいことがあるのなら挑戦すべきですし、より高い技術を学びたいのなら、当たって砕けろの精神で飛び込んでみるべきです。
僕も、ホテルを辞めるとき、さんざん「お前には無理だ」「何もできなくせに何言ってんだ」的なことを言われました。
それでも、料理の勉強がとにかくしたかったので、有名シェフの勤めるレストランに直接交渉しに行って、働かせてもらうことになりました。
レストランで働く日々は大変でしたが、たくさんのことを学べましたし、やりきったので後悔なく次のステップへ進むことができました。
もし、就職先を調べている時間がない、どうしていいのか分からないというのなら、転職サイトを利用するのも一つの手です。今は飲食業専門の転職サイトもあります。
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これで一流料理人を目指すならホテルへ就職は圧倒的に遠回りです。その理由は?を終わります。料理人必見の記事まとめはこちら
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