料理人の修行ってきついって聞くけどいったい何をするんだろう?
朝から晩まで働かされて、3年は厨房にも入れないんでしょう?
それでも料理人になって一人前になってやるんだ。
そういった方たちに料理人の修行内容をお伝えします。
僕はイタリアンで働いていたので、いわゆる和食料理人の板前修業みたいな、頭を丸めて、10年の修行が必要みたいな堅苦しい感じではないのですが、ちゃんとした料理を作るには必ず修業時代が必要になります。
イタリアンでの修業時代もきついものがあったので、料理人を目指す人に知ってもらえたらと思い、修行内容を公開していきます。
まぁ基本的には雑用ですね。
簡単なことばかりなのですが、こだわればきりがないので奥が深いです。
最低限これらが高いレベルでできるようにならないと、キッチンに立つことは出来ません。
トップである、シェフも必ず仕事を見ていますので、ホールで認めてもらうことが、一番のキッチンに入る近道なのです。
僕は、運よく人が辞めていったこともあり、一年ほどでキッチンに立たせてもらうことができたのですが、キッチンに人が十分にいる場合はきっと何年やってもキッチンに立てなかったかもしれません。
まず、知っていてもらいたいのが一流のレストランはファミレスとは違います。
接客で「いいお店だな」思ってもらわなければいけません。
ホールでの仕事をなめていると、痛い目に遭いますし、ホールはお店の看板であることを強く意識しましょう。
ホールでの仕事も必ず、後に財産になるので、一生懸命やって、将来の自分の糧にしましょう。
料理人の仕事の内容を全部見せます雑用も一流になるには必要です
仕事内容と言っても基本は雑用
どんな一流のシェフでも下積み時代というのは必ずあります。
誰もが通ってきた道であり、ここをどれだけ意識高く過ごすかでその後の料理人生活は大きく変わってきます。
最近は働き方改革などと言われてNO残業や36協定などと言われていますが、個人のお店では治外法権が行使されています。
一日15時間勤務や、週6日勤務が当たり前です。
イベントやら本の撮影があれば「勉強になるから出てこい」と言われて週1日の休みすらなくなることすらあります。
それを断ると後々怒られる原因になるので、なるべく文句を言われたくないのであれば、休日返上が必須になってきます。
それでも、1年もこの環境で生活をすれば慣れてきますし、経験値はとても大きなものになります。
といっても、修業時代はたいして料理もできないので、我慢の連続になりますが、料理を勉強するためには一番の近道になるでしょう。
ちなみに料理の世界に挑戦したい人にはこちらもおすすめです。
僕が下積み時代にした内容を紹介していきます。
仕事その①掃除
まずは掃除からです。
料理人はきれいな状態を保ったまま料理をすることが必須条件になるので、掃除ができないといけません。
狭いキッチンで料理をするには整理整頓が必須になりますからね。
掃除は、トイレ掃除から始まり、床拭き、机拭き、窓ふき、常に周りを見回して、汚いところが無いか気にしていないといけません。
開店準備もあるのでササッと素早く終わらせて、しっかりきれいにしましょう。
仕事その②開店準備
掃除がすべて終わったら次は開店準備に移ります。予約を確認して、机を配置します。次は、机の上を準備していきます。
セッティングを覚えないと、戦力になりませんので、1日で覚えるようにしましょう。
仕事その③メニュー準備
旬の食材を扱うお店では毎日メニューが変わるというのも珍しくありません。僕の働いていたお店では、開店30分前ぐらいにやっとメニューが完成します。
だいたい、パスタが7~8種類、メインが4~5種類、デザートが2~3種類ほど。メニューにイタリア語が含まれて来るので、知らない単語や調理用語があるとお客さんに説明できませんし、聞かれたことに応えることができません。
なので、イタリア語を覚えないと接客すらできませんでした。
仕事その④接客対応
開店したらお客さんを案内します。
雨が降っていたら傘を預かり、冬はコートを預かります。
料理説明や料理出しができないので基本的には、席に案内して、水出しが最初の仕事です。
メニューの説明も出来ないので先輩に動いてもらうことになりますが、余計なことをすると怒られてしまうので、だいたいの流れを掴むまでは言われたとおりにしておくことが大事です。
常連さんや大事なお客さんに、新人が接客に行くと間違いなく怒られます。
先輩に許可を得ながら、勝手がわかってきたら自由に動くのが良いです。
料理出しくらい自分もやりたい!
と思うかもしれませんが、料理説明ができないと、料理出しすらさせてもらえません。
調理方法、食材名、産地、これくらいはすべて覚え、自分なりに美味しく伝えられる術を考えてお客さんに料理説明できるようになりましょう。最初のうちはできませんが、先輩たちの説明を盗み聞きしていち早く自分のものにしましょう。
認めてもらえばどんどん仕事を任せてもらえます。
だんだんと接客が楽しくなってきますし、あなたのファンができるかもしれません。
仕事その⑤ドリンク出し
最初は接客ができないので、主にドリンクづくりが仕事になるかと思います。
カクテルや、ビールの正しい入れ方があるのでしっかりとマスターして美味しいドリンクを作れるようになりましょう。
また、僕の働いていた店では声がけで先輩の言ったことを一発で覚えて出さなければいけませんでした。
その為、ほかの仕事をしながら、言われたことを覚えて優先順位を考えて仕事をしなければいけませんでした。
メモするなどして、ドリンクをミスなく出せるようにしましょう。
仕事その⑥食後のカフェ
イタリアンレストランではよくあることなのですが食後にカフェをサービスします。
カフェの内容は主に、
エスプレッソ、カフェラッテ、カプチーノ、アメリカーノ、マキアート
があります。
それぞれの違いをまずは把握して下さい。
そして、美味しいエスプレッソを入れられるようになったら、ミルクの扱い方をマスターして効率よくスムーズに入れられるようになりましょう。
カフェで躓くとお客さんは帰れません。
土日は回転するのでカフェがスムーズに出ないと次のお客さんが入って来れないので、無理なら先輩に任せましょう。
カフェができるようになれば少しだけ認めてもらえるようになりますし自分の居場所も出来てきます。
仕事その⑦電話対応
電話対応もある程度慣れてくるまではできません。
主に聞くことは名前、予約日、電話番号、コースの確認、アレルギーの有無、特別な日の食事なのか、お祝いのプレートを準備するか。
また常連さんと知らずに無礼な対応をしてしまうことも新人にはよくあります。
予約がいっぱいなのに、無理に入れてしまって怒られることも。
電話対応で怒られることはよくありますが、要は慣れです。
怖いですが、怒られてもめげずに電話に出るようにしましょう。
仕事その⑧イタリア語の習得
僕はイタリアンレストランで働いていたのでイタリア語の習得が必須でしたが、フレンチでもフランス語の知識は必須となってくるでしょう。
声がけもイタリア語で行うというところも多いです。
お客さんのオーダーを通すのにもイタリア語が言えなければ行えない。
最低限の言語はマスターしておかないと本当にお荷物状態です。
頑張って時間を確保して、イタリア語を覚えましょう。
また、イタリアの地名、郷土料理、特産物、なんかも料理には大きく影響してきますので、知識的な勉強もしっかりしていつ質問されても答えられるようにしておきましょう。
働いて得たものは必ず力になる
修業時代はかなりきついです。
怒られるのが仕事っていうくらいきついです。
けれど必ず将来の糧になります。
現場で働かないとわからない辛さや体の不調というのも必ず出てきます。
毎日のように心が折れそうになりますが、最初の気持ちを忘れずに頑張ってください。
これで 料理人の修行は一流になるために必要です を終わります。
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